海底ケーブルが切断されていたら…

東日本大震災は、通信インフラ全般にかなり大きなダメージをもたらした。おそらく首都圏でも多くの人が、携帯電話が繋がらない、メールも届いているのかわからないという状況を経験したはずだ。そうした中、携帯電話の通話やメールに代わる連絡手段となったのがソーシャルネットワークサービス(SNS)だ。被災地や首都圏でも、携帯電話のメールの代わりに、ツイッターやミクシィ、フェイスブックなどのSNSのメッセージング機能が活用された。今後も、大きな災害が起こった際に、SNSが重要な連絡手段となることが予想できる。

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安否確認は主要5サイトをまず押さえるべし!

ただ、当然ながらSNSを使っていれば災害時でも必ず連絡が取れるかといえば、そんなことはない。Webサービスを利用するためには、固定電話やアクセス回線、携帯電話網といった通信インフラから、世界中のネットワークを繋ぐインターネット網への接続が不可欠だ。この組み合わせのどこかに障害が発生すると、目的のサービスが利用できない事態に陥ってしまう。たとえば今回の地震で、太平洋を通っている海底ケーブルがすべて切断されていれば、アメリカのネットワークに繋がらないため、ツイッターやフェイスブックなどアメリカ発のWebサービスは使えなくなった可能性がある。

こうした情報通信の仕組みを考えると、災害発生時に特定のサービスに依存してしまうことの危険性は明白だ。仮に、海底ケーブルが切断され、ツイッターやミクシィ、フェイスブックなどのアメリカのサービスにアクセスできなくなった場合でも、日本国内のWebサービスであるミクシィは利用できる。つまり、どれか特定のサービスが秀でて強いということはなく、いくつかのWebサービスを併用して利用していれば、連絡が取れる可能性はそれだけ高くなるということだ。