「退職金をあてにしたローン返済」がNGである理由

一方、老後貧乏にならない返し方の最大のポイントは、「繰り上げ返済」です。ただ、これから教育費などにお金がかかるなら、貯金を減らしてしまうのは危険。もっと高い金利でお金を借りるようなことになったら、本末転倒です。

貯金が少ない場合、「退職金をあてにしてローンの残り全額を返そう!」というのもNG。半分だけ繰り上げ返済し、残りは貯金しておいたほうが安心です。

そのときは「返済期間の短縮」ではなく「月々の返済額の変更」で。返済期間が同じなら、毎月返すお金はこれまでの半分くらいになるため、ゆとりを持って生活できるはずです。

中嶋よしふみ(なかじま・よしふみ)
ファイナンシャルプランナー
シェアーズカフェ代表取締役社長兼店長。著書に『住宅ローンのしあわせな借り方、返し方』(日経BP社)など。

 

(構成=河合起季 撮影=榊 智朗)
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