図1:教育機関への公財政支出の対GDP比(2005年)
図を拡大
図1:教育機関への公財政支出の対GDP比(2005年)

ことほどさようにトラブルメーカーの新入社員が増えた背景には一体何があるのだろう。その答えの一つとして関係者が口を揃えて指摘するのが、学校で本格的なゆとり教育を受けてきた「ゆとり世代」が社会に出始めてきたことである。

ゆとり教育は、1970年代に落ちこぼれや非行で教育現場が荒廃し、その原因が詰め込み教育にあったとの反省から、学習内容を減らした教育のこと。77年の学習指導要領の改訂を受けて、80年度から「ゆとりと充実」「ゆとりと潤い」を重視する教育が始まった。学習指導要領は学校がカリキュラムを編成する際の基準で、全国どこでも一定の水準の教育が受けられるように文部科学省が告示する。法的拘束力もある。