しかし、そんな問題含みのゆとり世代とはいえ、採用した人材は企業にとって貴重な戦力であることに間違いはない。現場で成果をあげていけるように育てていく必要がある。そこで注目されているのが、ゆとり世代の新入社員の意識を切り替え、働くことへのモチベーション・アップを図る研修である。先ほどのシェイクでは30人ほどの人事担当者を対象とした新人社員研修セミナーを開催しているが、「案内と同時に定員が埋まってしまう」(森田英一社長)という。
同社の研修では、なぜマナーを身につけることが必要なのかを学びながら、社会人として意識を高めることに力を入れる。顧客だけでなく、社内の上司や先輩も、社会に出たての新入社員の能力をほとんど信用していない。もし信用されて仕事を任されたいのなら、何らかの“証明”が必要だ。そして、新入社員がすぐできる証明が、外見、言葉遣いといったマナーだとわからせる。「それまでサービスを受けていた側から、今度は提供をする側に変わったのだという最初の切り替えが肝心。ゆとり世代の特徴である『根拠のない自信』に対しては自分の思い通りにならないのが社会であることをわからせ、『のんびり志向』に対しては頑張らないと見捨てられるくらいの危機意識を持たせることが重要だ」と森田社長は語る。
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