「結婚は恋愛の墓場」というが、離婚の地獄に比べれば遥かにマシ。資産を半分失う覚悟があれば別れられると思ったら大間違い、稼ぎのある貴方は今後10年は、収入の半分を吸われ続ける!?

「稼いでいるほう」に離婚費用はのしかかる

離婚にまつわる費用というと、まず「慰謝料」が頭に浮かぶ。芸能人やスポーツ選手など有名人が離婚すると、週刊誌やワイドショーはこぞって「慰謝料◯千万円」などと話題にするから、多くの国民は間違った情報に洗脳されてしまっている。

写真=iStock.com/YinYang

だが、実際に離婚を成立させるには、慰謝料など取るに足らぬと思わせるほどの、莫大な費用が発生する。そしてそれはどちらが離婚の原因を作ったかとは関係なく、問答無用に「稼いでいるほう」にのしかかる。

さらにタチの悪いことに、その費用を「受け取るほう」は、離婚をゴネて調停や裁判を長引かせるほどオイシイ思いができるという、(稼いでいるほうにとっては)悪魔のようなシステムなのだ。

このことを知らずにうっかり結婚してしまい、ほぼ全財産を失うことになった人を、私は何人も知っている。ビジネスパーソンのあなたは心して聞いてほしい。婚姻届に判を押すことは、借金の連帯保証人になるよりもはるかに恐ろしい契約なのだということを――。

財産半分で済むと思ったら大間違い

まずは、離婚費用の項目について正しい知識を備えてほしい。世間には「預貯金とマンションを売っ払って半々にすれば離婚できるんでしょ」と考える人が多いが、認識が甘すぎる。

なお、本稿では夫が妻よりも収入の多い夫婦を想定しているが、妻のほうが夫より稼いでいる場合にはそのまま立場を逆転させて読み進めていただきたい。