事実婚でも幸せな夫婦生活は送れるし、子どもを産み共に育てることもできる。遺産相続でも2013年に法律が変わり、婚外子(非嫡出子)でも平等に遺産相続権が認められるようになっている。むしろ、戸籍上は片親であるほうが、保育園の当選確率が上がるなどメリットは多いかもしれない。

キリスト教的価値観で夫婦の縛りが日本以上に厳しい欧州、フランスやイギリスなどでは、離婚が成立した後も元配偶者の生活の面倒を見なければならないほどだ。その反動で若者たちに結婚が敬遠されて、今や事実婚夫婦が過半数を占めるまでになっている。

「日本じゃ事実婚は受け入れられないよ」という人もいるが、そうだろうか? ほんの20年前まではタブー視されていた「できちゃった婚」がいまやすっかりメジャーになって、若い世代では過半数を占めている。事実婚も何かをきっかけに堰が切れれば、あっという間に認知されメジャーになると見ている。

若い人に言いたいのは、稼げているなら(あるいは将来稼げる自信があるなら)、結婚はしないほうがいいということ。どうしても結婚しなければならないのなら、せめてボーナスをもらった後にして財産分与の対象を少しでも減らそう。これくらいでは焼け石に水かもしれないが。

すでに結婚してしまっているなら――なるべく早く間違いを修正するか、離婚しないように努めるかの二択になる。

もし、あなたが後者を選ぶなら、日頃から婚姻費用以上のお金を渡しておくことも1つの手だ。離婚すれば奥さんの自由に使えるお金が減るとなれば、少なくとも相手が離婚騒動を引き起こす経済合理性は潰すことができるだろう。

▼婚姻に経済合理性なし? それでも結婚するなら時期を選ぶ
藤沢数希(ふじさわ・かずき)
理論物理学研究者
外資系金融機関を経て、作家。メルマガ「金融日記」管理人。著書に『外資系金融の終わり──年収5000万円トレーダーの悩ましき日々』(ダイヤモンド社)ほか多数。近書『損する結婚 儲かる離婚』(新潮社)では世の離婚費用の現実を開陳して話題に。
(写真=PIXTA、iStock.com)
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