日大アメフト部の危険タックル問題。日大の選手は記者会見で、内田正人監督(当時)から反則行為の指示を受けたと明かしました。内田氏は指示を否定していますが、反則行為の背景には「監督が選手の声に耳を傾けなかった」という問題があったようです。東京ヤクルトスワローズの宮本慎也ヘッドコーチは「監督には『聞く力』が求められる」といいます。「プレジデント」(2018年6月18日号)の特集「どんどん話が弾む『聞く力』入門」より、記事の一部をお届けします――。

忘れられない、監督室での声かけ

自分にもっと「聞く力」があればよかったのに――。

喜怒哀楽をあらわにした指導で、星野仙一氏は数々のチームを優勝に導いた。(時事通信フォト=写真)

私がそう痛感したのは、2008年、北京五輪に日本代表として参加したときです。当時、私はチームをまとめるキャプテン。チームには04年アテネ五輪の経験者に加えて、田中将大やダルビッシュ有など若くて勢いのある選手も多かった。予選期間中は選手間でコミュニケーションが取れていて、チームとしてまとまりがありました。しかし、本選に入ると故障者が続出。チームの歯車が狂い始めました。