会社の経理部員や人事部員たちは、何を考え、どこを見ているのか。お金の問題を甘く見ていると、「想定外」の落とし穴に落ちることもある。「プレジデント」(2018年3月19日号)では、11のテーマについて識者にポイントを聞いた。第2回は「知らねば貰えぬ残業代」について――。

ゴマかされがちな「8つの時間」

最近、未払い残業代請求の相談が増えている。訴訟のイメージが強いが、今は内容証明から会社との交渉に入ったり、より簡便な労働審判手続きも有効だ。

ただ、残業代請求の相談が増えているのは、残業代の未払いやごまかし横行の証左ともいえる。実際、私が知る範囲でも違法性のある事例が少なくない。

一般に、1日8時間または週40時間を超えて働いた時間に対して支払われるのが残業代だ。原則として基礎時給に1.25倍や1.5倍などの割増率を乗じた額だ。また、役職手当や職務手当などの各種手当は、本来は残業代とは別の俸給である。