大人でも難しい「慶應義塾中等部」の問題に挑戦!

続いては、心情語の「発展問題」だ。かなり難しいことばが並んでいるが、いずれも慶應義塾中等部の読解問題の選択肢に登場した心情語である。こうした問題を解く小学生がいるのだ。

▼発展問題(解答は最終ページ)
Q:下記の< >内の文に最も近い心情語を考え、適当なものを記号で選びましょう。

1)不自然な出張が問題視された県議会議員は、<その追及を逃れようとして>病院に長期入院した。
ア・感服(かんぷく)
イ・姑息(こそく)
ウ・鷹揚(おうよう)

2)ワールドカップにはじめて出場する選手が緊張していたので、監督は<その選手の背中を荒々しくたたいて>アドバイスをした。
ア・鼓舞(こぶ)
イ・絶句(ぜっく)
ウ・逡巡(しゅんじゅん)

3)お金に困っていたところ、道を歩いていたら一万円札が落ちていた。わたしはそれを懐にいれるか交番に届けるかで、<その心は揺れていた>。
ア・辟易(へきえき)
イ・悶々(もんもん)
ウ・葛藤(かっとう)

(『プレジデントFamily2014年秋号』の掲載問題を一部変更)

▼まず親が「ヤバい」「ウザい」という口癖をやめる

子どもが豊富な語彙を有してはいるものの、他者との円滑なコミュニケーションのためにあえて限られた心情語を発しているのであれば特に問題はない。しかし、語彙の貧困が原因でフィーリングプアに陥っている子は、自身の感情を相手にうまく伝えられないばかりか、相手の気持ちを読み取る能力が低くなってしまう。すなわち、他者とのコミュニケーションに大きな支障が出る危険性が高い。

*写真はイメージです

これはこわいことだ。親がそんな子を放置してしまえば、結果として親子のコミュニケーションが成り立たなく可能性がある。もし、わが子にそんなあしき傾向が見られれば、親は子の語彙力向上のために、子に付き添ってやるべきだろう。

残念なことに、子どもだけでなく社会人の大人でも、「ウザい」「ヤバい」「めちゃ」「キモい」といったことばを連発し、心情語が未熟だと思わざるをえない人が少なくない。

まずは親自身がわが身を振り返ることが必要だ。そのうえで子どもに対しても、心情語を意識して発することで、子どもの語彙力を高めていってほしい。