アメリカでは30兆円を運用中
ここ数年、金融業界をにぎわせている単語「フィンテック(IT技術を使った金融サービス)」。いま、この分野で注目を集めているのが「ロボットアドバイザー」による資産運用だ。
といっても、人型のロボットが人間の代わりに資産を運用してくれるわけではない。インターネットを通して投資に関するいくつかの質問に答えれば、コンピュータプログラムが個人に合った投資信託やポートフォリオを選んでくれるというサービス。
すでに普及しているアメリカでは、2016年時点で30兆円の資産がロボットアドバイザー経由で運用されており、20年には220兆円にまで拡大するといわれている。
現在日本では、みずほ銀行の「SMART FOLIO」など、大手金融機関が導入しているほか、お金のデザインの「THEO(テオ)」、ウェルスナビの「Wealth Navi」など、ロボアド専門のベンチャー企業も新たに登場している。
扱っている銘柄は、投資信託やETFなど、さまざま。銘柄数も、各社でばらつきがある。傾向としては、大手の証券会社や銀行などは自社、もしくは関連会社の商品を、ベンチャーなど中立的な立場の会社は、国内外幅広くチョイスしている。
運用を始めるには、まず、各社の専用ホームページで年齢や年収、資産運用経験の有無などを入力するほか、「投資額の2割損失が出たらどうしますか?」というような、運用に対するリスク許容度を測定する複数の質問などに回答。その結果をふまえて、「あなたは、この銘柄をこれだけ買うのがおすすめですよ」とロボットが教えてくれる。ここまでは基本的に無料で、口座開設も不要。興味があれば、数社試してみるといいだろう。