日本語から英語への変換法
次に、日本語から英語へ訳すときの、言葉の変換方法を見ていきましょう。
例えば英語で「(自分のところに)昨日、荷物が届いた」と言うとします。
“何が”にあたるのが「荷物」=the package
結論⇒「届いた」=arrived
いつ⇒「昨日」=yesterday
【“何が”“どうした” →「荷物が届いた」=The package arrived.】
場所・時間は最後に置けばいいので【the package arrived+yesterday.】で解決。
これが瞬時に頭の中で行われる変換パターンです。
▼うまく英語にできないときには?
ところが、「届いた」が浮かばない、荷物が主語では自分の中で英語にできない……ということもあるかもしれません。そんなときには、まず「届いた」を“別の日本語で言い換え”してみます。そのとき、まずは文章にこだわらずにイメージを思い浮かべます。そして自分が英語にしやすいように“日本語同士の意訳”をしましょう。
【届いた ≒ 受け取った(got/received)、到着した(got/arrived)、送られた(sent)etc…】
【「荷物が届いた」≒「私が荷物を受け取った」「荷物が到着した」「荷物が人によって送られた」etc…】
「受け取る」なら、主語は「私」になります。
あるいは、最初から自分が話せるフレーズパターンに合わせて「I」を主語に決めてしまい、あとは自分がわかる英語を選んでもいいでしょう。「届いた」では出てこなかった「arrive」も、「到着した」と日本語を言い換えることで英語が浮かぶかもしれません。
つまりここでする作業は、この2つです。
(1)「自分が英語にできる日本語の言葉を選ぶ」
(2)「何が」「どうした」となる「何が(主語)」を見つけて、「日本語を、英語に変換しやすい組み立てにする」
例えば「荷物が届いた」のイメージを思い浮かべて、意味を変えずに言い方だけ変えると、こんなパターンが登場します。
「荷物が届いた」
⇒The package arrived.(荷物が到着した)
「荷物が届けられた」
⇒The package was sent to me.(私に荷物が送られた)
「私は荷物を受け取った」
I received the package.(私が荷物を受け取った)
「誰かが荷物を送った」
⇒Somebody sent me the package.(誰かが私に荷物を送った)
主語は「私」でも「荷物」でも、英語にしやすいものを選びます。
英語に訳す回路をまとめると、以下の通りです。
▽英語に訳す
→「何が」「どうした」の英語の型に、日本語を並べる
→英訳する
▽うまく英語にできないとき
→日本語を簡単に言い換える
→「主語」を変えてみる(動詞も合わせて変える)
→英訳する
英語を話す際に大切なのは、できる限り“平易に考える”こと。こうして英語を話す人たちが誰もがやっている思考法を使い、自分が持っている知識を最大限に生かすことで、かなり英語が話せるようになるものです。ぜひ試してみてください。
[脚注・参考資料]
上野陽子, mini版 1週間で英語がどんどん話せるようになる26ルール, 2017, アスコム