調査会社IDC Japanの発表によると、書類の印刷やスキャンなどの業務を代行する国内ドキュメントアウトソーシングサービス市場の2015年の売り上げは2852億3000万円だった。今後も市場の成長は続く見込みで、2015~20年の年間平均成長率は7.1%、20年の市場規模は4023億4500万円に達するとしている。
国内ドキュメントアウトソーシングサービスの中で、売り上げが特に大きいのがBPO(Business Process Outsourcing)ドキュメントサービスだ。同サービスを手掛ける大日本印刷情報イノベーション事業部BPOセンターのセンター長である沼野芳樹氏はサービス内容について「企業・団体に対する生活者からの問い合わせ・申し込みの受け付け、データベースへの登録、各種カードや証明書類の発行、ダイレクトメールや通知類の発送などの業務の代行を行っています」と説明する。
業種・業界を問わず多くの企業が利用している一方で、時期によってサービス内容に対するニーズが変わるのが大きな特徴だ。沼野氏は「最近の事例では、企業・団体におけるマイナンバーの収集代行、電力・ガス自由化に関わる顧客獲得支援、EC新規導入に伴って新たに発生する業務の支援などがあります」と説明する。
(大橋昭一=図版作成)