30代からの愛読書である。仕事で迷いを感じるたび14~15回は読んだと思う。日本電産本社には日が昇りきる前の明るい午前中の絵だけを飾っているが、本書もまた人の気持ちを明るくさせる「午前中の文章」だ。

人間は気の持ち方しだいで病を治すことも夢をかなえることもできる、という。私の考えでは人間の能力差は最大5倍だが意識の差は100倍もある。世間には「いい大学を出ていない」「能力がない」といじけている人がたくさんいるが、努力と頑張りで挽回できるのだ。

読み込むほどに、表面上の言葉を超え天風さんの真意が伝わってくる。本来は苦しいときよりも、絶好調時に自分を戒めるため読む本かもしれない。