日本では年々「生涯未婚率」が上がっている。国立社会保障・人口問題研究所「日本の世帯数の将来推計(全国推計)(2013年1月推計)」「人口統計資料集(14年版)」の1990年と2010年のデータを比べると、男性の生涯未婚率は3.6倍(5.6%から20.1%に)、女性の生涯未婚率2.4倍(4.3%から10.6%に)。さらに20年後の30年には、男性の27.6%、女性の18.8%が生涯未婚となる見込みだ。

とはいえ、全員が「結婚したくない」のであれば問題はない。しかし、国勢調査によると未婚男女1800万人のうち、約45%に恋人がおらず、そのうち約90%(720万人)が「将来的には結婚したい」と言っている。つまり、「いつか結婚したいのに、恋人がいない」という人が圧倒的に多いのだ。

「リクルート ブライダル総研恋愛観調査2014」によれば、彼らの約半数は恋人ができない理由を「出会いがないから」としている。SNSなどの普及で、「知り合い」レベルの人数は増えたかもしれない。しかし、若い世代ほど「コミュニティの和」を重んじるため、「趣味の仲間とは恋愛関係になりたくない」「職場とプライベートは切り離したい」といった思いが強くなりがちだ。結果的に、本当に「結婚につながるような出会いがない」状態ができあがってしまったのだ。多くの人はこの段階で「誰かいい人いないかな」と立ち止まっているから、いつかは結婚したいと思っていても、結婚相手は見つからない。