繰り返し継続して泊めると違法?

外国人旅行者を中心に「民泊」利用が広がっている。民泊は一般住宅を使った宿泊サービスだが、その多くは旅館業法による営業許可を得ていない。民泊に詳しい日比野大弁護士(恵比寿東京法律事務所)は次のように解説する。

「営業許可が必要な旅館業かどうかは、人を宿泊させること、宿泊料を取ること、そして反復継続性、つまり業として行うことという3つの要素で決まります。このうち微妙なのは反復継続性。どこから反復継続性があるとするのかという判例はいまのところなく、最終的な結論は出ていません。そのような意味ではグレーなのかと思います」

京都で摘発された事例では、約7日間で約300人を宿泊させていた。これは明らかに反復継続性が高い。しかし、自宅の一室に一度だけ有料で人を宿泊させたときも同じように考えていいのかというと、たしかにはっきりしない。

ただ、民泊が事実上野放しになっているのは、法律解釈の曖昧さだけが理由ではない。

「東京だけでAirbnb登録物件は約8000~1万件。これを警察がしらみつぶしに捜査するのは現実的ではありません。また、国の方針は規制緩和。警察と行政当局も早急な規制緩和を望んでいるのではないかと思います」