細く長く「働いて稼いで貯める」方法

[当たり前だけどきちんとしたいお金の話:その2]
▼長く働くことを意識しよう

いま社会保険料や税金が上がりつつあるのはご存じでしょう。そのため、同じ年収でも手取り収入(可処分所得)はかえって減ってしまうこともあります。この背景にあるのは少子高齢化ですが、それはこれからが本番。さらに可処分所得が減少するリスクは低いとは言えません。

社会保障制度は、世代間扶養といって、現役の人たちが、体力的に衰えた高齢者などを支える仕組みです。その人口構造がこれから大きく変わるわけですから、家計の負担は今後も多くなることが予想されます。

これからどのような財政的な改革が待っているかは、誰にも分かりません。しかし、分かっていることもあります。それは、そうした改革が実行されてから、家計改善しようと思ってもとても対処できないということです。ですから、その対策の1つとして、いまから長く働く意識を持つことをお勧めします。

65歳で仕事を辞めたいと思って、70歳まで働くのはシンドイかもしれません。

でも、75歳まで働く覚悟を持っていて、70歳でリタイアできるのであれば、同じ70歳のリタイアであっても、こちらの方が気持ちは楽でしょう。

残念ながら公的年金の財政状況は極めて厳しい状態です。だからといって、あてにしなくていいということではありませんが、想定額よりも「少ない」という見積もりを立て、不足分をどう補ったらいいかを前もって考えておくことが賢明でしょう。

みなさんのように若い世代の人が、将来老齢年金を受け取り始めるのに、いまの「原則65歳」から引き上げられてもおかしくありません。そうなってから慌てないためにも、若いうちから長く働く覚悟を持ちましょう。

どうせ長く働くなら楽しく働きたいものです。自分はどんな仕事をしているときに喜びを感じるのか、また仕事の適性など、常にキャリアプランを意識しながら働くことも大事ではないかと思います。