毎月の「固定費」を知らぬ家はお金が貯まらない

「数年後には庭付きの家を建てたい」
「家族でヨーロッパ旅行へ行きたい」
「自分のお店を持って独立したい」

あこがれの生活や収入は人それぞれですが、夢の実現にはそれに先立つお金が必要です。

そんな目標を持って貯金をしているつもりなのに、なかなか貯まらない……。そんな方もいらっしゃるかもしれません。お金が貯まる家庭と、貯まらない家庭。いったい何が違うのでしょうか。

結論から申し上げましょう。

お金が貯まる家庭は、間違いなく「支出をしっかり把握」しています。逆に、支出を把握できていないと「収入に対して支出が多くなっている」もしくは「月によって収入や支出の増減が激しく貯蓄を取り崩してしまっている」のどちらかのパターンに陥りやすいのです。

今回は、簡単に支出を把握する具体的な方法と、その見直し方をご提案します。

わが家がどんなことにお金を使っているのかわかれば「これに費用をかけ過ぎていたな」と自然に節約できるかもしれません。

▼Q1:毎月「必ず使っている額」を本当に知っていますか?

では、支出を把握するために、1カ月の生活にかかるお金を書き出してみましょう。面倒くさいな、と思ったあなたも大丈夫です。難しいことはありません。ここでの狙いは家計を大ざっぱに把握することなので、1円単位で細かく書き出す必要はありません。

以下の図に当てはめて、ざっくりと書き出してみてください。

上の図で書き込んだ支出は「固定支出」といって、毎月ほぼ一定額でかかるお金です。家賃や住宅ローン、管理費、駐車場代などが「住居費」、生命保険などの「保険料」、子どもの学費や習い事などの「教育費」などがそれにあたります。口座からの引き落としを利用しているならば、通帳をみればすぐに金額がわかります。

これに12(カ月分)をかけたものが、年間の固定支出となります。

●「固定支出」見直し法

固定支出の中で、大きな割合を占めるのが住居費です。一般的に、住居費は手取り収入の20%前後であることが好ましく、30%を超えると家計が苦しくなり貯金することが難しくなります。30%を超えている方は、場合によっては、思い切って家賃の安いところへ引っ越す、住宅ローンを借り換える、といった大手術を行った方がいいかもしれません。

保険料も見直したい項目のひとつです。必要以上の保険に加入していることで、保険料が多くなっていませんか? 保障内容を変えない場合でも、もっと安い保険はないか、ぜひ見直してください。