塩分や糖質を制限した健康志向の弁当がコンビニ店頭に並び始めた。「体によくて、おいしい」。そんな都合のいい食事が本当に楽しめるのか。開発の内側を探ってみた。

大阪や兵庫など関西方面のファミリーマートの棚を覗いてみると、ラベルに「神戸市立医療センター中央市民病院 管理栄養士監修」と印刷された弁当が並んでいる。その名の通り、市立病院の管理栄養士が監修した、健康志向の弁当である。

シリーズの発売は2015年1月。近畿地方の約2100店舗で販売し、これまでに13のメニューを投入、累計販売個数は30万個を超えている。

「この企画は神戸市との『包括連携に関する協定』に基づいて実現したものですが、売れ行きが好調なので、社内に『健康中食』を扱っていこうという機運が高まってきました」

こう話すのは、ファミリーマート商品本部デリカ食品部米飯グループのマネジャー、高倉一真である。

まずは15年6月、首都圏の大学の管理栄養士が監修した「おいしく食べて、適塩サポート。」弁当を関東地方の約4800店で売り出した。