半導体に泣いた三井金属・日立電線

三井金属は全従業員の2割4000人の削減へ
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三井金属は全従業員の2割4000人の削減へ

2007年、34年ぶりに列島改造ブームピーク時を超える1億2020万トンの国内粗鋼生産量を記録した鉄鋼業界。好調な生産が続く自動車、高級鋼板の需要増に沸く造船、中国に牽引され活況を呈するアジア輸出などを背景に、この5年余りはわが世の春を謳歌してきた。しかし、世界経済の失速を受け鉄鋼需要は08年後半から激減。09年の鉄鋼業界は、減産と従業員一時帰休のニュース一色となった感がある。

減産に向け新日本製鉄は、君津製鉄所の高炉3基のうち1基の一時休止と、大分製鉄所の高炉改修前倒しを実施した。JFEスチールは西日本製鉄所の高炉1基を1月に止め、住友金属工業は高炉の稼働率を抑える「休風」措置などを講じた。神戸製鋼所は全社的に月1日の一時帰休を計画している。

(ライヴ・アート=図版作成)