デイサービスに行くのが楽しい

▼家族構成
下村一雄さん(仮名・58歳):自由業/3人兄弟の次男 東京都在住
妻(61歳):会社員/4人姉妹の三女

2年ほど前に、父(享年83)が膀胱がんで亡くなり、母(83歳)も昨年の春に、脳梗塞で倒れて、4カ月ほど入院していました。

その後、退院してから自宅へ戻り、私の出身地である北海道苫小牧市でひとり暮らしをしています。

私と弟は関東在住ですが、長男は、実家から車で15分ほどのところに住んでいます。でも仕事が忙しいみたいで、母の入院中のこまごましたことや普段の買い物などは、義姉がやってくれています。ただ、嫁姑ですからね。色々と合わない部分もあるのでしょう(苦笑)。母がそれについて愚痴をこぼすこともあります。それに、義姉のご両親も高齢で、そちらにも介護のため通っていて大変みたいです。

『50代からのお金のはなし』(黒田尚子著・プレジデント社)

現在、母は要介護2です。脳梗塞で倒れる前は、要支援1でした。今は、デイサービスに週2回通っていますが、倒れる前から「さびしい」と言って、週1回利用していたんです。ああいった施設には、男性より女性の方がなじみやすいんでしょうね。「行くのが楽しい」って言っていますよ。

年相応の物忘れはありますが、意識はしっかりしています。家事や身の回りのことなど、なんとか日常生活を送ることはできています。たださすがに、車の運転はやめてもらいました。不便な土地柄ですから、本人は不満げでしたけれども、事故など起きたら大変です。通院などはタクシーを利用しています。運転免許証の返納はまだですが、車は、姪っ子が持っていきました。

実は今、東京に住む妻の母(93歳)も要介護状態なんです。妻は4人姉妹の三女で、次女が義母と同居。でも、みんな仕事を持っていますからね。介護には、妻や私も含めて、みんなで交互に通っています。もちろん、ヘルパー(週3日)や、入浴サービス(週2回)、訪問看護(週1回)なども利用しています。

その合間をぬって実家の母にも、毎日電話を欠かしません。だいたい朝です。日に2回電話することもあります。男ですからね。大した話なんかしませんけど(笑)。自分の父が亡くなって、次に妻の母が倒れ、さらに自分の母も倒れて。年齢的なものもあるのでしょうが、こういったことは連鎖するのかもしれません。

自分の親も妻の親も要介護状態で、最初は、正直しんどいなと思いました。でも、ある程度それがルーチンワークになれば、そんなに負担は感じなくなるものです。10年や20年もこの状態が続くわけじゃありませんから。

それよりも、父が亡くなったときに「もっと顔を見せておけば良かった」とか、自分のなかで、あれこれ後悔することが多かったんです。父が亡くなるまでは、ほとんど実家に帰っていませんでした。