私の父はすばらしい経営陣を持つきわめて好調な同族会社の創業者で、私はその父の会社で働いています。でもここにきて問題があります。父は優れたリーダーではありますが、継承プランを用意していません。会社のために、また私の子どもたちの将来のために、私たちには継承プランが必要です。私が自分の個人的利益のために会社を継ぎたいと思っているという印象を与えずに、この問題について父と話し合うにはどうすればいいのでしょうか。匿名希望(イリノイ州、シカゴ)
あなたは必ずしも継承プランを必要としているのではありませんね。それを欲しがっているのです。
父上は優れたリーダーなのですから、おそらく継承プランを持っておられるでしょう。それをあなたに教えるつもりがないだけだと思いますよ。
いずれにしてもあなたは、一般的な上場企業で働くのと同じような体験をしておられるわけです。そうした企業では、継承プランはたいてい間際になるまで内密にされています。
それでも、それらの企業はこれまでのCEOから次のCEOへとなんとか前進していますし、幹部たちは自分の子どもの将来計画をなんとか立てています。あなたより情報量が少ないのですから、彼らは最終的には自分の判断力に頼らざるをえないわけですが。
たしかに、会社の計画についてもっと早く、もっと多くの情報が得られれば、あなたにとって、またすべてのCEO候補者にとって、人生はもっと気楽なものになるでしょう。しかし、そのような展開はめったにありません。
その理由は少なくとも3つ考えられます。第1に、人はそれぞれ異なるペースで成長します。栄光に包まれてスタートした後継者候補が時間とともに消え去ることもあれば、スロースターターが大きく羽ばたくこともあります。CEOは最終決定を下す前に、少なくとも数年かけて候補者を観察する必要があります。いろいろなポジションにつかせ、さまざまな経済環境のなかで観察するわけです。
第2に、後継者を早く発表しすぎると会社は混乱します。新しいCEOが決まったら間違いなく会社をやめるであろう人たちの交代要員をそろえるバックアップ・プランがないかぎり、必ずそうなります。そのようなプランは作成に時間がかかります。
最後に、CEOがすばらしい仕事をしていて、しかもそれを楽しんでいるという場合にはあなたの父上のように彼は早々とレームダックになりたいとは思わないでしょう。
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