※本稿は、桑原晃弥『常識を超えて結果をだす 新庄剛志の名言』(ぱる出版)の一部を再編集したものです。
新庄剛志と松岡修造の共通点
ある時、元テニス選手の松岡修造が受験生から「試験で120%の力を出すにはどうすればいいですか」と聞かれ、「本番で100%の力を出せるのは年に1回くらいしかない」と話していたのが印象に残りました。
たしかに持てる力のすべてを出し切るのは大変です。それこそ心技体のすべてが整い、かつ試合当日の環境なども整ってこそ100%の力が出せるわけで、現実には体調の問題や、相手選手次第で100%まではいかないのが本当のところなのでしょう。
では、どうすればいいかというと、70%の力をコンスタントに出せるようにすれば勝てるようになる、というのが松岡からのアドバイスでした。
新庄剛志も80%の力でプレーするようにアドバイスしています。
新庄によると、打席に立った時、「絶対に打たないと」と力んでいると、身体に向かってきたボールを避けることができず、デッドボールになることが多いといいます。守備についている時も、捕れるか捕れないかギリギリのボールにダイビングキャッチを試みると、後ろに逸らしたり、ケガにつながることがあるといいます。
反対にバッターに20%の余裕があると、ボールを避けたり、当たってもあまり影響のない場所にすることができます。野手にも20%の余裕があれば、冷静に判断して、適切なプレーができるのです。
つまり、100%目一杯の、余裕のないプレーはケガやエラーになりやすいというのが新庄の考え方です。
手を抜かずに地力をつける
とはいえ、なかには「自分は100%でないと勝負になりません」と言う選手もいます。そんな選手に対し、新庄はこうアドバイスしています。
「自分の100%を80%の力で出すために、120、130になるための練習を重ねていくしかない」
100%の力でないと通用しない。かといって100%では余裕のあるプレーができない。だったら、今の100%の力を120、130に高める努力をして、20%の余裕を持った100%で戦えばいい、ということです。
手を抜くのではなく、余裕のある100%の力を発揮するためには、努力して自分の力を高めることが何より大切なのです。


