ゲーム理論という学問領域については、読者の皆さんも聞いたことがおありだろう。複数のプレーヤーが相手の出方を予想しながら自分の利益を最大化しようとして動いた際の様々な結果を簡単にモデル化し、そのモデルをもとに経済現象はもちろん、核戦略から生物進化までを分析する学問の手法である。

今回紹介する『国債パニック』は、そのゲーム理論を使って、国債価格が暴落する、つまり日本政府が財政破綻を起こすタイミングを予測し、それに対する個人の備えと政策提言を行っている。

金融や財政の専門家ではない著者がこの主題に挑むのは、今日では世界の主要国の財政問題は、投機目的で国債を大量に購入するヘッジファンドの存在を抜きにしては理解できないからである。そして、財政破綻を避けたい日本政府と、日本国債の空売りを仕掛けて財政破綻を起こし、大儲けをしたいと考えるヘッジファンドの戦略的な位置関係は、確かにゲーム理論的だ。

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