一見すると、硬い専門書だ。実際本書は、著者自身のアウトソーシングに関する優れた研究成果に基づいて、国際経済学の最先端の研究が説明されている。しかし、数式はまったく出てこないし、わかりやすい統計データや図表が多用され、著者のメッセージが容易にわかる工夫がなされている。

とはいえ、学術的な説明や専門的な記述も多く、新書の入門書のように気楽に読めるものではない。噛みごたえのある本であることは確かだ。

このような専門書は、どんなふうに読めばいいのか。割り切った言い方をすれば、「わかるところだけ」「自分がピンとくるところだけ」読めばいいと評者は考える。経済学者であっても、経済の研究書を隅々まで理解できるわけではないのだ。ましてや、日頃の仕事で忙殺されている読者諸兄は、専門書は積極的に「拾い読み」すべきだと思う。

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