大手家電メーカーが軒並み苦戦を強いられている中、ごくごく小規模なメーカーが元気だ。なぜ彼らは少人数で革新的な製品を生み出し、ヒットにつなげることができたのか。その秘密に迫る。

家中の家電を1つのリモコンで制御

グラモ創業者 後藤 功氏
スマホと連携できるネットワーク接続型の学習リモコン「iRemocon」。25600円(税別、想定販売価格)

ユーザー体験やベネフィットを徹底的に考え抜く、もしくは「こんな製品があったらいいな」を起点に発想するのが、家電ベンチャーの特徴のようである。

グラモの「iRemocon」も後藤功氏自身の「あったらいいな」から生み出された製品だ。iRemoconとは家電のリモコン信号を学習させることにより、スマホを使って自宅や外出先からさまざまな家電をコントロールできる製品である。複数の家電のリモコンを1台に集約する学習リモコンの役割に加え、帰宅中にエアコンをつけて室内を適温にしておくといった遠隔操作を可能にする。