早速、試作機とアプリケーションをつくってみた。ハードの知識はなかったが、専門書を読んで挑戦すると快適に使えるものができ、友人たちの反応も上々。もともと起業志向を持ち、会社勤めの限界を感じてもいた後藤氏は、退職してiRemoconの商品化に取り組むことに決めた。
自宅の建て替えのため貯蓄していた資金を投入して、1年半ほど家にこもって開発に取り組み、量産化のメドがついた11年2月にグラモを設立。発売は同年7月である。
「あと1カ月発売が遅れたらどうやって食べていくか」という瀬戸際に追い込まれていたが、テレビ番組で取り上げられていきなり1日に数百台売り上げ、販売は軌道に乗った。
「わが社はリモコンメーカーとよく誤解されますが、目指しているのは住宅のIT化に関わるものすべてです。家電制御はもちろん、今後は防犯や見守りなどどんどん住宅を賢くする製品展開をしていきたい」
【グラモ創業者●後藤功の軌跡】
中学~高校時代 “少年起業家”を目指してパソコンを使った商売を始める
大学時代 オタクから脱却すべくパソコンを封印。九州最大級のスノーボードサークルを立ち上げる
1999年 地元大分県の企業に入社後、NECに出向。携帯電話FOMAの開発に携わる
↓Turning Point↓
2001年 「大手にいては歯車でしかない」と、退社。IT系ベンチャー企業に転職
2009年 「iRemocon」の原型となるアイデアが生まれ、休日を利用して試作を開始
2010年 取締役まで上り詰めるも、やりたいことを追求するために独立を決意し、退職
2011年2月 家にこもってひたすら開発を続けた末、グラモを創業
同6月 「iRemocon」予約開始。テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」に取り上げられた後、注文が集中
現在 「iRemocon」累計約1万台
中学~高校時代 “少年起業家”を目指してパソコンを使った商売を始める
大学時代 オタクから脱却すべくパソコンを封印。九州最大級のスノーボードサークルを立ち上げる
1999年 地元大分県の企業に入社後、NECに出向。携帯電話FOMAの開発に携わる
↓Turning Point↓
2001年 「大手にいては歯車でしかない」と、退社。IT系ベンチャー企業に転職
2009年 「iRemocon」の原型となるアイデアが生まれ、休日を利用して試作を開始
2010年 取締役まで上り詰めるも、やりたいことを追求するために独立を決意し、退職
2011年2月 家にこもってひたすら開発を続けた末、グラモを創業
同6月 「iRemocon」予約開始。テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」に取り上げられた後、注文が集中
現在 「iRemocon」累計約1万台
(澁谷高晴=撮影)