アマゾンや楽天になれる会社とは

レアジョブは今年6月にマザーズに上場しました。オンライン英会話でスカイプを通してフィリピンの講師と日本の生徒を繋ぐという収益モデルは、すでに確立されています。なので、今後は新しい事業を生み出せるかどうか、というフェーズに入っていかなければならないでしょう。

新しい事業を成功させられる企業は少ないけれど、それができなかった会社で30年後も残っている会社はほとんどないはずです。ベンチャーの社会における価値というのは、どこよりも早く収益モデルを新しくしていくこと。収益モデルが確立している分野には、いずれ資本のある会社が一気に参入してくはずですから、そのことによってスカイプで英会話をする人が増えたとき、そのパイの増加に未知の収益モデルを打ち出せるかどうか。それをやり続けた会社がアマゾンや楽天になるんだと思うんです。

いま僕は、新規事業開発部というセクションを引っ張っています。そこで2つの事業の立ち上げを行っていて、一つは英会話のハードルを圧倒的に下げるために始めたスタンプ英会話「Chatty」。「“しゃべらなくていい”英会話」をコンセプトにチャットでスタンプを使って英会話を学ぶことができるアプリのサービスです。それともう一つはリクルートライフスタイルさんと提携してはじめた「レアジョブ英会話リクルート校」。 リクルートさんのIDを使って簡単に登録ができ、ポイントも貯まります。

大きな会社と覇権を争いながら、こうした新しいモデルを先駆けてつくっていきたいです。それを身軽にできることがベンチャーの最大の魅力ですから。オンライン英会話という分野では一定の地位を得ることができましたが、売り上げ規模的にはまだまだ。常に「追う立場」という意識を忘れないようにしたいですね。

レアジョブ:Skypeを使ったマンツーマンの英会話サービスを提供。設立は2007年。14年6月、マザーズ上場。社員数46人(単体)。
【関連記事】
ホリエモンと今の起業家、どこが違うか?
大学中退、ブラック企業就職で見えたもの
事業は「社会を良くする」から逆算できない
高校中退、フリーターから一念発起してミリオネアに
カードローン500万で起業しました