日本の高学歴女性たちは結婚相手に望む期待値も当然高く、多くが同程度以上の学歴を望む。前述のマヤさんが言うとおり、女性本人は気にしなくても、男性が学歴の高すぎる女性を敬遠する傾向もある。世界的に見ても、先進国において「高学歴女性の結婚確率」は低いのだ。しかし、アメリカだけは例外。これは、「在学中からの婚活」が盛んなので、同類婚をする確率が高いからとされている(内閣府『少子化社会に関する国際意識調査』2005年より)。
高学歴女子が同等以上の夫と結婚するには、一にも二にも在学中の婚活なのだ。卒業後は学歴にこだわらず婚活しないと、どんどん限界年齢に近づいてしまう。
中央大学出身のエミコさん(臨床心理士、41歳)は、38歳で東京学芸大学卒の教師とお見合い結婚をした。
「企業で働きながら通信教育の大学院で学び、資格を取っただけなんですが、お見合い前に『院卒女性はちょっと』と今の夫に断られかけました。男の学歴コンプレックスってとっても微妙。でも、私も若い頃は同じくらいの大学の男は相手にしなかった。バカだったなあと思う。あと4~5年早く結婚してたら、今頃、子供が2人くらいいたかもしれない」
バブル世代と違い、今の若い女性たちはそれほど高望みせず、「三高や出世よりも家事をしてくれて優しくて、そこそこ稼ぐ」男性を望んでいる。が、「そこそこの年収」を稼げる企業に入るためには、MARCH以上の学歴が必要という格差があるのもまた現実なのだろうか。
高学歴高収入女子の中には「スポーツで国体にいって勉強する暇がなかったとかいう男がいい」などという人もいる。
女性が男に求める条件は、「学歴」「収入」といった数値化しやすい条件だけでなく、より複雑化しているといえよう。