こうした買い方は高度経済成長期には一般的だったが、現在のようなデフレの時代には家計を苦しめるだけだ。文句を言っても耳を貸さない夫に、妻はすでにあきらめモード。家計を助けるために始めたパート収入もすべて自分で使ってしまう。家計収支はボーナスを含めても年間赤字で、貯金残高はすでに20万円まで減っている。家計はまさに破綻寸前だ。

ここに至れば、家計は大手術が必要になる。まずは、子どもたちの教育費が何年先に、いくらかかるかを書き出してみよう。家族それぞれの将来の予定やイベントを表にした「ライフプラン表」を作ればさらにいい。こうして、わが家の現状と将来を直視することが重要だ。

お金がかかっている割に実はあまり乗っていない車は手放したほうがいい。それだけで毎月の赤字は解消する。さらに、家計全般を見直して使途不明金をなくせば、毎月貯金することが可能になる。そのうえで、残高ゼロに近づいた貯蓄額を挽回するため、妻が毎月あと3万円でもパートを増やしたいところだ。

車をローンで買うと、こうした悪循環を生む可能性が高い。車は貯金で買うことを習慣にすべきだ。

貯まる人の習慣「先取り貯蓄」

「お金が貯まる習慣」の代表が先取り貯蓄だ。お金が余ったら貯めよう、と考える人は多いが、それではいつまでたっても貯金はできない。給料が出たらまず貯めるのが先取り貯蓄。貯金した分は最初からなかったものと思えばいいので、節約のガマンが少なく確実に貯まる。貯蓄の王道といわれる方法が先取り貯蓄だ。

この先取り貯蓄を習慣としたうえで、さらに発展させているのが細川さん。細川家では、目的別に6つの貯金口座をつくって積み立てている。