貯蓄ゼロの世帯が3割に急増

2012年春、金融広報中央委員会から衝撃的なアンケート結果が発表された。11年の「家計の金融行動に関する世論調査(2人以上世帯)」で、貯蓄がないと答えた世帯が28.6%に達したという。

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図1 失われた20年で貯蓄のない世帯が急増

貯蓄がない世帯の割合は、1990年代には10%前後だった。00年代に入って20%台に急上昇、それでも10年までは20%強の水準を保っていたが、2011年になって一気に30%近くまで跳ね上がったのだ(図1参照)。28.6%といえば、3~4人に1人の割合。前年まではほぼ5人に1人の割合だったのだから、この変化はただごとではない。