●杉本家の家計
-妻が仕事を辞めたとたん住宅ローンが重荷に
【年収】820万円【貯蓄額】120万円
【家族構成】[夫]41歳 大手小売業管理職[妻]40歳 専業主婦
[長男]12歳 小学6年生[次男]10歳 小学4年生
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杉本家の家計簿

住宅を買った後に妻が諸事情で退職。とたんに生活が厳しくなり、貯蓄がだんだん減っている。長男は私立中学を受験する予定だが、学費に不安がある。車はなし。

●桧山家の家計
-地元密着型の堅実生活が貯金を増やす秘訣
【年収】800万円【貯蓄額】600万円
【家族構成】[夫]42歳 食品会社管理職[妻]39歳 専業主婦
[長男]13歳 中学1年生[長女]10歳 小学4年生
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桧山家の家計簿

妻が家計簿をつけてシッカリ家計を管理。子どもは2人とも公立に通う。住宅ローンを早く終わらせるためこまめに繰り上げ返済を実行、先月も100万円を返済した。

妻が会社を辞めて急激に家計が悪化

年収800万円あれば、家計はかなり余裕ができる。会社ではそれなりの地位もある。

「少しは贅沢してもいいんじゃないか」――“勝ち組”意識を持つサラリーマンがはまりがちな陥穽だ。

杉本さんは41歳にして年収820万円。だが、現在の貯蓄は120万円で、しかも徐々に減り続けている。

家計が厳しくなったのは、総合職で働いていた妻が突然会社を辞めたのがきっかけだ。今のマンションは共働き時代に購入、当時はローンを払っても貯金が十分できていた。だが、現在は毎月の返済額13万5000円が家計を圧迫、さらにボーナス払いが追い打ちをかける。貯金ができないどころか、足りなくなるたび取り崩している状況だ。

小学校高学年の長男、次男は揃って学習塾に通い、教育費は月4万円になる。長男の受験は迫っているが、このままでは合格しても授業料を払えないかもしれない。だが、教育ローンに頼れば、将来ますます返済に苦しむばかりだ。