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「ものづくり大国」の地位を中国や韓国などアジアの新興国に奪われつつある日本。電機メーカーをはじめ、日本経済の根幹を担ってきた企業の業績も芳しくない。だが日本には、依然として他国に圧倒的な優位性を持つ「商品」がある。それこそが日本文化に根づくホスピタリティ(=おもてなしの精神)だ。

私が2009年より会長を務める日本ホスピタリティ・マネジメント学会では、国内外の企業や団体を対象に研究を行っている。日本の就労人口の7割がサービス業に従事する現在、ホスピタリティは飲食業などの接客業にとどまらず、あらゆる業界で競争力に直結する。また海外においても、日本流のホスピタリティが売り上げと企業ブランドの向上に資することが証明されつつある。