エリート選手だけじゃない目配りの広さ
そして前出の工藤は57試合で12セーブと大ブレーク。CSファイナルステージ4戦目、回またぎの9回、あと1球で勝利の場面から逆転を許して敗戦投手となったが、今季の活躍は見事だった。
阪神のドラフトを見ていると、決してエリート選手だけに注目しているのではないということが分かる。2024年は9人のうち6人は、独立リーグや、同年からファーム・リーグに参入した、くふうハヤテから指名した選手である。2018年の湯浅、2020年の石井、そして2024年の工藤を含め、ノンエリートの選手にも注目する目配りの広さ、そして育成の力が、今の阪神の強さの源泉と言えよう。
ただ、ある程度レギュラー陣を固定して戦ってきただけに、主力と控えの実力差は当然大きくなる。CSでDeNAにポストシーズン史上初となる3試合連続完封負けを喫し、敗退した一因は、佐藤輝明、森下翔太がコンディション不良でフル出場できなかったことだ。もちろん、2人の代役など務まる選手はいないが、層の薄さが短期決戦で露呈した。
阪神はCS後の10月19日、佐藤のMLB挑戦を容認すると発表した。ただ、今年のMLBはオーナー側と選手側の労使交渉の先行きが見えない。ロックアウト、ストライキの可能性が高いと言われる。佐藤の移籍も不透明の要素が多いが、絶対的主力が移籍となれば、攻撃力が大きく落ち込むのは火を見るより明らかだ。
2年おきに豊作となるといわれる阪神の近年ドラフト。ジンクス通りであれば、2026年は「当たり年」になる。果たしてどんな選手を指名するのか。運命の10月22日に注目したい。
検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます


