野球殿堂は、日本野球の発展に大きく貢献した人たちの功績をたたえ顕彰する。殿堂入りすることは、日本野球界における最高の栄誉とされる。2026年は栗山英樹氏が選出された。スポーツライターの広尾晃さんは「本来であれば殿堂入りを果たしていてもおかしくない選手の『積み残し』が近年目立つ」という――。
大谷翔平を育てた指揮官の栄誉
2026年、日本野球殿堂入りの競技者表彰エキスパート部門で、日本ハムや日本代表「侍ジャパン」で監督を務めた栗山英樹氏が選出された(以下敬称略)。
栗山は東京学芸大から1983年ドラフト外でヤクルトに入団。外野守備の名手として1989年にはゴールデングラブ賞を獲得も、持病のメニエール病が悪化し、7年で現役を引退した。その後は解説者を経て、2012年に日本ハムの監督に就任。同年のドラフト1位でメジャーリーグ(MLB)への挑戦を表明していた大谷翔平を強行指名した。
大谷は当初、態度を硬化させたが、栗山らの熱心な説得によって翻意し入団。説得の決め手の一つは「二刀流」だったという。
以後、大谷は投手、打者の二刀流で2016年にMVPを獲得するなど規格外の活躍。2018年から海を渡り、エンゼルス、ドジャースで4度のMVPに輝くなど、押しも押されもせぬスーパースターに成長する。
栗山は日本ハムで日本一1回、リーグ優勝2回の実績を残して2021年に退任。
その後、侍ジャパンの監督に就任し、2023年の第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では、大谷翔平やダルビッシュ有らを招集し、3大会ぶりの世界一へと導いた。

