今年のプロ野球セ・リーグは、阪神タイガースが2年連続8度目の優勝を果たした。1950年の2リーグ制移行後で連覇は球団史上初めてだった。スポーツライターの広尾晃さんは「クライマックスシリーズで横浜DeNAベイスターズに敗れたが、阪神は『黄金時代』を迎えているといっていい。そこには編成のうまさがある」という――。
優勝セレモニー、胴上げされる藤川球児監督(カメラ・義村 治子)=2026年10月6日、甲子園
写真提供=スポーツ報知/共同通信イメージズ
優勝セレモニー、胴上げされる藤川球児監督(カメラ・義村 治子)=2026年10月6日、甲子園

編成がうまくない球団と評判だった阪神

2026年、プロ野球の阪神タイガースは2年連続8回目となるセ・リーグ優勝を果たした。1950年の2リーグ制移行後で連覇は球団初の快挙となったが、DeNAとCS最終ステージでは痛恨の4連敗(通算1勝4敗、アドバンテージの1勝を含む)を喫し、日本シリーズ進出を逃す悔しい結果となった。

ただ、阪神は他球団と比べて際立った存在でもある。1935年の創設時から経営母体、本拠地球場(阪神甲子園球場)ともに変わっていない唯一の球団だ。読売ジャイアンツ(巨人)とともに屈指の人気球団として90年以上の歴史を刻んできた。

しかし実力的には、セ・リーグ優勝39回、日本一22回を誇る巨人に大きく後れを取ってきた。チームの補強や強化がそれほどうまくない球団という評判がもっぱらだった。1935年、読売新聞の正力松太郎が「職業野球リーグ」の創設を思い立って最初に声をかけたのが「阪神電鉄」だったといわれる。ベーブ・ルースもプレーした東洋一の大球場である阪神甲子園球場を持ち、春夏の中等学校野球大会(今の高校野球)では多くの観客を集めていた。