下積みは勇者の体を作る「ダンベル」
ただ、レベルが低いうち、つまり、経験が少ない若手社員の間は、どうしても、経験値の低い敵と戦う機会が多くなります。「つまらない。面白くない。なんで、こんなことを勇者である僕がやらなければならないのだ」と思うかもしれません。
しかし、そういう「つまらない」「面白くない」仕事を日々、着実にこなしていくことで、確実に経験値が積まれます。さらに、仕事に不可欠な「たいりょく」も身につきます。下積み経験は勇者の体を作る「ダンベル」と言ってもいいでしょう。
下積み経験をこなすうちに、
・会社や業界の仕組みについての、幅広い知識が得られる
・社会人常識、ビジネスマナーを知って、恥をかくリスクが減る
・一見すると全く別の仕事においても、共通する「コツ」を見つけられる
といった、将来あなたを助けてくれる基礎体力が身についてくるのです。
むしろ、難しい仕事に早く挑戦したい、と焦る方が危険です。実力に見合わない仕事に無謀にも挑戦すると、経験値を得るどころではありません。決して、下積みをバカにしてはいけません。今、レベル30、50、100の人たちも、若手の時には、地道な泥作業をこなして、実力を磨いていたのです。
夜通し床を剥がした新人時代
新人システムエンジニアだった時、僕はオフィス移転時に夜通し床を剥がしてLANケーブルを回収したり、システムの処理順序を記載したジョブフローを200枚最新化してエクセルの管理簿で一覧化したり、協力会社さんを含む50人程度の懇親会が予算内に収まるようにレストランと交渉・調整したり、地味で目立たない仕事をたくさんしていました。
つまらないし大変な仕事でしたが、社内のネットワーク構成を物理的に理解することができました。システムの生き字引になり、チームメンバー全員に顔と名前を覚えてもらって仕事が円滑に進むようになりましたので、半年後、1年後には、さまざまな領域で頼りにされるように成長できたと思います。
生成AIがあるから。検索したら最新情報が得られるから。テクノロジーの進歩によって、下積み経験なんて、必要なくなるから。そういう考え方もわかります。
しかし、料理人や美容師、大工などの職業がそうであるのと同様、ホワイトカラーの仕事も、しっかりと下積みをして、しっかり技術を磨いていくことは大切です。自分のレベルを上げるために、一見雑務に見える仕事も全力でやり切り、経験値を積み上げていきましょう。
検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます



