動いて感じて、予測を更新する

この良い予測に欠かせないもの、それは体を動かすことです。

脳は、体を動かす前に、動いたらどんな感じがするかを予測して、あらかじめ感覚を用意しています。実際に体を動かすと、何らかの感覚が生まれます。手に触れた物の重みや質感、空気の流れ、筋肉の伸び縮みなどの感覚が脳に届けられると、用意していた感覚通りのこともあれば、少し違うこともあります。この違いを、予測エラーと呼びます。予測エラーが生まれると、それを踏まえて予測が更新されます。

動いて感じて更新する。

このサイクルが回っているときは、アイデアが生まれるなどの良い予測ができます。

それに対して、動かずにじっとしていたり、スマホやパソコンの操作でわずかに指先を動かすだけだと、新しい感覚は生まれず予測も更新されません。そうなると、同じことをぐるぐる考えたり、将来の不安や悩み事を考え続けたりしてしまいます。

リモートワーク中は仕事の合間に家事を

デジタル作業は、脳の予測が更新されず、アイデアが生まれにくかったり、悩み事を繰り返す原因になります。そこで、デジタル作業の合間には積極的に手作業を挟みましょう。

難しいことはありません。ペンを持って紙に文字やイラストを描けば、簡単に予測の更新が始まります。不要な紙をシュレッダーにかけたり、書類をファイリングしたり、デスクを拭くだけでもいいです。

普段からやり慣れていて、何も考えずにできることで、なおかつ、出来不出来がわかりやすい作業がおすすめです。

リモートワークならば、家事が最適です。私もリモートワーク中は、作業の合間に皿洗いをします。モップがけやアイロンがけ、洗濯物を干したり取り込んだりしてみましょう。

皿の油汚れが落ちていないとか、シャツのしわが残っている、洗濯物のたたみ方が揃っていないなど、作業の出来具合がわかりやすいと、予測エラーを自覚しやすいです。丁寧にやろうとすれば、予測エラーから予測が更新されて、その際に記憶の再編集が起こり、アイデアがひらめくのです。

デスクワークと家事を交互に行うのは、実は仕事のスピードを上げる最適なルーティンと言えます。