画面から離れてトイレに行こう

まずは、スマホやパソコン、テレビ、デジタル広告などの画面から目をそらしましょう。画面に注目する「焦点視」から、どこにも焦点を合わせず周辺を眺める「周辺視」に切り替えます。すると、外部に向けられていた注意が、いったん解除されます。

そうしたら、スマホを持たずに席を立ってぶらぶら歩いてみましょう。何を見るでもなく歩いていると、筋肉の伸び縮みを感じる固有感覚や体の傾きを感じる前庭感覚という自己受容感覚に注意が向きます。階段を上ったり、走ったりすると、体の感覚が強まり、より自己受容感覚に集中できます。

トイレのドアを開ける手
写真=iStock.com/pashapixel
※写真はイメージです

そのついでにトイレに行ってみましょう。トイレに行くと、尿意などの内臓の感覚である内受容感覚に注意が向きます。歯磨きをして唾液が増えたり、温かい飲み物でお腹が温まったり、入浴やシャワーで体の内側が温まると、より内受容感覚に集中できます。

自己受容感覚や内受容感覚に注意を向けて脳が予測を開始すると、初めは何も考えていないような感じでも、次第にアイデアが形を帯びてきます。無理に考えを操作しようとせずそのまま放置しておくと、具体的なアイデアが浮かんでくるので、そうしたらメモを取ったり、作業を再開しましょう。

頭がぐるぐるしてきたら一度作業を離れる

脳は勝手に予測をしますが、意図して脳に予測させた場合と、意図せずに予測が始まってしまった場合とでは、予測の質が変わります。

自ら作業を区切って予測をさせた場合は、先ほどのように記憶がシャッフルされてアイデアが出てきます。ところが、作業に集中したいのに予測が始まってしまい、関係ないことを考えたり、ぐるぐる悩んで仕事が手につかなくなることもあります。これは良くない予測の例です。

能動的に作業から離れれば良い予測ができ、作業中に受動的に予測が始まれば内容が悪くなります。