一流のリーダーはチームメンバーに何を話しているのか。プロフェッショナルコーチの村橋卓也さんは「メンバーの小さな変化に気づこうとする意識の差が、その後のメンバーとの関係の深さを左右していく。その変化に気づいたら、『変化に気づいているよ』とそっと伝える姿勢で臨むといい」という――。

※本稿は、村橋卓也『[実践]管理職1年目』(大和出版)の一部を再編集したものです。

オフィスで会議
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大事なサインはこんなところに隠れている

以前の私は、こんな会話ばかりしていました。

私「何か困っていることはある?」
メンバー「特にありません」

言葉としては問題ありません。しかし、どこか引っかかる感覚がありました。

・返事は早いが視線が合わない
・表情が硬い
・声のトーンが低い

「口では『特にありません』とは言っているものの、何か違う」という違和感を何度も抱いていたのです。そして、この違和感の原因を探っていくうちに、私は“言葉だけ”で判断していたことに気づきました。そこであるとき、表情やしぐさに注意しながら、思いきってこう聞いてみました。

私「さっきの話、表情を見ていて、少し気になっているんだけど、どうかな?」
メンバー「……実は少し不安があります」

ここで初めて、本音が出てきました。

本来、言葉と態度が一致しないことは珍しくありません。加えて、メンバーは必ずしも言葉で本音を伝えるとは限りません。むしろ、表情やしぐさの変化の中にヒントが隠れていることが多いのです。

まずは、違和感に気づくこと。そこから理解が深まっていきます。最初は小さな変化でもかまいません。その変化に気づこうとする意識が大切です。この意識の差が、その後のメンバーとの関係の深さを左右していくのです。