仕事の能力は変わらないのに、なぜか周りに慕われる人と、そうでない人がいる。マナー講師の諏内えみさんは「その違いは、ちょっとした言葉の選び方にあらわれる。例えば、同僚が恥ずかしい失敗をしてしまったとき。多くの人は『大丈夫?』と声をかけてしまうが、気づかいのできる大人は一味違う」という――。

※本稿は、諏内えみ『大人がしている気くばりのある話し方』(明日香出版)の一部を再編集したものです。

才能も、育ちも、関係ない

あなたは、こんな経験はありませんか?

職場で、取引先で、友人やサークルの集まりで、そしてSNSのやり取りで、なぜか人間関係がこじれてしまったこと。気をつかったはずなのに、相手の反応がどこか冷たかったこと。一生懸命話したのに、どうしても伝わらなかったこと。「そんなつもりじゃなかったのに」と後悔したこと。

ストレスを抱える女性
写真=iStock.com/ChayTee
※写真はイメージです

同じ職場、同じ仕事、同じ努力。

それなのに、なぜか上司に目をかけられ、可愛がられている人がいる。取引先から選ばれる人がいる。部下や後輩から慕われ、同僚に頼られる人がいる。いつも友人に囲まれている人がいる。初対面でもすぐに打ち解けられる人がいる。

才能でしょうか。育ちでしょうか。

いいえ。彼らはただ、言葉の選び方を知っているのです。

「気くばり」とは「言葉の技術」

私はマナースクール「EMI SUNAI」および「親子・お受験作法教室」を主宰し、政治家や経営者、会社員、医師、弁護士、アナウンサー、俳優、お受験パパとママ、学生から70代の方まで、多くの受講生の話し方を指導しております。

同じことを伝えているのに、感じがいい人とそうでない人がいます。その差は、性格ではありません。たったひと言の違いです。

相手のために自分は我慢し多少犠牲になっても……、それが「気くばり」だと思っている人にお伝えしたいのは、気くばりとは、「人生を変える、最も強力な言葉の技術」だということです。

本書『大人がしている気くばりのある話し方』には、仕事、会食、恋愛、メールやLINE、そして、頼み方、断り方、謝り方まで――大人が迷う101の場面での「言葉の正解」が書かれています。

本稿では、その中から一つ、抜粋してお届けしたいと思います。