政治家にとってこれほど都合のいい言葉はない

ただし、貧困を自己責任化するのは日本だけではない。

2014年の英ガーディアン記事も、イギリスで政治家が貧困層を非難し、恥を感じさせることで行動を変えようとしていると批判している。

しかし記事は、貧困の多くは、本人にはコントロールできない経済的要因によって生まれており、「恥をかかせれば人は変わる」という考えにも、科学的な根拠はまったくないと指摘する。

政治と企業は、市場のリスクを労働者へ負わせた。

その結果生じた困窮は、社会の中でしばしば「本人の選択」や「努力不足」として語られた。

さらに、公的支援を受けることにまで恥が伴った。

困窮した本人が自分を責め続ける限り、その困窮を生んだ政策を誰が選び、誰が維持してきたのかは問われない。

だとすれば、「自己責任」ほど政治にとって都合のいい言葉はないのかもしれない。

(初公開日:2026年9月7日)

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