パワーゲームに参加するのは「負け」

自分を見失ってはならない。人生において大切にしたいこと、成し遂げたいこと、どんな人間でありたいか、自分にとって何が幸せか。それを常に心に据える。

受動的攻撃性を向けられたら、嫌な気持ちを何とかしたくて、自分から折れたくなるかもしれない。相手の機嫌を取りたくなるかもしれない。だが、このパワーゲームに参加しなくても、生き延びられる。もし逃げ場もなく、何の力もない状況なら、一旦は参加しているふりをしてもいい。

だが、日常の人間関係では、このパワーゲームへの参加は、すなわち負けだ。メリットもあるが、リスクが大き過ぎる。大切にしたかったことを見失い、なりたくない人間になる。時間とエネルギーをただ浪費する。

ナルシシズム(傷付きやすい自尊心を過度に守ろうとして他者を操作し、優位に立とうとする)傾向のある人に、「今の言い方は失礼だと思う」と言うと、大変なことになる。

ただ言い返すよりも相手に効く言葉

改善するどころか、相手は怒りを爆発させる。あなたは勇気を持って自分を守るために立ち上がったことを後悔する。あるいは、今のは自分をわざと傷付けようとしたのかと尋ねても、「冗談だよ。気にし過ぎ」と流される。

そもそも、相手は腹を割って話すのが怖いからこそ、あなたに受動的攻撃性を向ける。だから、問いただしても、話し合いの糸口にならない。

対処のコツは、相手を責めず、尊重しながら、わかりやすく「自分はそのゲームに乗らない」姿勢を見せることだ。この姿勢を崩さなければ、難しい会話も可能だ。奇跡のような謝罪を引き出せはしない。だが、「いつもと様子が少し違いますね」とだけ伝え、思いやりと冷静さを保ちながらも、自分が動じていないこと、相手の言動に煽られないことを示すことはできる。賢く、慎重に振る舞うのだ。

相手のせいで傷付いたと被害を訴えてはならない。なぜなら、それが相手の狙いだからだ。相手は味を占め、繰り返す。そんなつもりはなかったと流され、考え過ぎだ、被害妄想だと嘲られる。