いつの間にか2人の間に「得点盤」ができている
受動的攻撃性の背後にある理由についても触れる。理由がわかったからといって、許していいわけではない。ただ、自分のせいではないことを理解する。自分がダメだからだと、相手の思惑通りに受け取る必要はない。距離を取って客観視する。相手側の問題として捉える。すると、心のレジリエンス(回復力)が保てる。そして、最善の対応を選べる。
はっきりとは目に見えない。表面的には何も変わらない。だが、体で感じる。胸がもやもやする。胃がぎゅっとなる。首や肩がこわばる。不安になる。混乱する。落ち着かない――相手の狙いはここにある。信頼していた相手だったのに、何かがおかしい。笑顔と、言葉の端々にある棘が、噛み合わない。
同じチームでプレイしていたはずなのに、その人が急に敵になる。2人の間に得点盤があり、いつのまにか勝ち負けが記録されている。その人の地雷を踏んだらしい。急に全てが変わる。相手はあなたとのパワーバランスに満足していない。
前置きもなく唐突にあなたを打ち負かそうとする。憂さを晴らすために、不機嫌になったり悲しんだりあなたを責めたりして被害者を演じる。あなたは「自分がどんな悪いことをしたのか」と必死に振り返る。おろおろして、相手の機嫌を取る。すると相手は力を取り戻して、気分がよくなる。
「受動的攻撃性」の特徴
ネガティブな感情が、ほのかな敵意を込めて遠回しに表現される。それが受動的攻撃性だ。これには次のような特徴がある。
・嫌み、非難。
・皮肉。
・見下しの混じった誉め言葉。
・頼まれたことをわざとやらない。
・冷たくよそよそしい。
・拗ねる。
・さりげなく仲間外れにする。
・陰口を言う。
・周りがあなたを悪く思うようなことを言う。
・引き受けておいて、面倒くさそうな、嫌そうな態度をあからさまに見せる。
・表面的には友達らしい態度を装いながら、あなたの自信を削る。周りに嫌われていると疑うように仕向ける。
このとき、相手には嫉妬や妬みといったどす黒い感情が隠れている。
