ブックオフグループホールディングス(以下、ブックオフ)は2026年5月期決算で過去最高の売上高を記録した。コンテンツのデジタル化が進むなかで、何が強みとなっているのか。流通アナリストの中井彰人さんは「2000年代後半から売上が伸びなくなり、利益も激減したが、商品構成を転換したことで回復できた」という――。
2008年のブックオフ(東京都新宿区新宿)
写真=時事通信フォト
2008年のブックオフ(東京都新宿区新宿)

総合リユースショップに生まれ変わった

2026年8月から、全国のファミリーマートで、ブックオフと組んだ「ファミマでかんたん! ブックオフ買取」という取り組みが始まった。ファミリーマートの店頭が発送の窓口となり、ブックオフの買取サービスを利用できるというものだ。事前に専用サイトから申し込みを行い、箱に詰めた品物を店舗に持っていけば、発送手続きが完了する。近くにファミマがある人にとってはかなり便利なのではないか。

査定後に売らずに返送してもらう場合は送料がかかるようだが、価格の相見積もりをとるほどの高額品でなく、とにかく処分したい人にとっては使えるサービスだと思われる。家の整理で出てきた不用品を引き取ってもらうのに、近所のファミマに持ち込みで済むのなら、特にクルマなどを持っていない人にはとてもいいと思う。

最近ブックオフを使っていない人にとっては、「本、CD、DVDをお売りください」と言っていたブックオフが中古品を幅広く送っていい、というサービスをやっていると聞くと、「へー」と思うかもしれない。「本を売るならブックオフ♫」というイメージだったこの会社は、今では様々な中古品を取り扱う、総合リユースショップに生まれ変わっているのである。

デジタル化で縮小した「現物市場」

ブックオフの取り扱い商品に関するデータ(図表1)を見ると、今でも本や音楽、映像、ゲームなどの現物ソフトの売上比率が、足して4割超と多いのだが、アパレル、トレカ・ホビー、貴金属・ブランド品、家電・携帯電話などの商品が過半となっており、中古品何でも取り扱っています、の店に様変わりしていることがわかるだろう。

ブックオフは、なぜ変わらねばならなかったのか。それは、かつての主力商品、本、CD、DVD、ゲームソフトというコンテンツ現物の中古品流通市場が、コンテンツのデジタル化によって急速に縮小したからである。本が電子書籍になり、音楽は配信になり、ゲームもオンラインが主流になったのだから、コンテンツ新品現物市場は縮小していき、結果、中古品として売るものがどんどん減っていく。

生きていくためには、デジタル化によって消滅しない中古品(アパレル、トレカ・ホビー、貴金属・ブランド品など)にシフトせねばならなかった、ということだ。