貴金属・ブランド品の世界で勝ち抜けるのか
こうした流れを追い風に、リユースチェーンの非コンテンツ売上でみると、コメ兵、バイセルといった、このジャンルを得意とするチェーンが一気に台頭したこともデータに現れている(図表7)(ちなみにバイセルはM&A効果も含む)。
こうして見てみると、コンテンツリユースからの転換を成功させ、成長を続けているブックオフではあるが、次の成長分野として追いかける貴金属、ブランド品の世界はそう簡単な世界ではなさそうだ。貴金属相場に大きく左右されること、インバウンド訪日客も為替相場の動向に左右されることなどを考えれば、コメ兵などの業歴あるライバルを相手に、新参者が勝ち抜くことはそう簡単ではないように思われる。
金相場の2026年の下落がグラフからも見て取れるように、これまでのような上昇一辺倒の局面ではなくなっているし、円相場も円安一辺倒でもなさそうな金利情勢へと変わりつつある。まだ100億円にも満たないブックオフのプレミアムサービス事業が老舗と伍して、これから来る相場の荒波を乗り超えられるかどうかはわからない。
伊藤忠商事と資本業務提携
ただ、そのあたりの危機感をブックオフは十分認識しているのであろう。冒頭の「ファミマでかんたん! ブックオフ買取」もそうなのだが、2026年2月にブックオフは、大手商社、伊藤忠商事と資本業務提携(5%出資)を行い、ファミマとの連携、プレミアムサービス出店、集客強化、グローバル展開などに関して、連携していく方針を明らかにした。
消費者との幅広い接点を持つファミマを傘下に持ち、リユースビジネスにも様々に関与し、投資してきた伊藤忠にとっても、ブックオフとの連携は新たな顧客接点を見出す可能性を増やすチャンスとなるだろう。
縮小するコンテンツリユースが、まだ売上の4割を占めているブックオフとすれば、さらなる収益機会の開拓が求められており、大手商社の後ろ盾、ファミマとの連携は、まさに未来の選択肢を大きく拡げたといえる。消費者にモノを売る接点のみならず、回収する接点をもったブックオフ×ファミマ/伊藤忠の経済圏は、これまでにはなかったビジネスチャンスの可能性を期待させる。ブックオフの再成長はここからが正念場なのであろう。
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