効果を高める3つのルール

血管のばしは、特別な器具も広い場所もいりません。テレビを見ながらでもいいし、イスに座りながらでもいいのです。

ただし、効果を高めるために守ってほしいルールが、3つだけあります。どれも難しいことではありません。

1 伸ばすごとに休憩をはさむこと
2
 呼吸を止めないこと
3
 毎日続けること

運動は「限界まで休まずやる」「がんばる」というイメージがあるかもしれませんが、血管のばしはその真逆で、あえて「ゆるーく、休みながらやる」ことに意味があるのです。

さて、3つのなかで一番ハードルが高いと感じるのは、「毎日続ける」ことではないでしょうか。

面倒なこと、疲れることを毎日続けるとなるとハードルは高いですが、血管のばしは、ズボラでいいのです。“ながら”でできるので時間もとられません。これなら、誰にでも続けられます。

血圧は1日では下がりません。どんなケアでも、続けるから意味があり、血管のばしもその点は、例外ではないのです。

下半身を中心に伸ばす理由

図表1は、血管のばしで伸ばす部位ですが、その多くは下半身にあります。

【図表1】血管のばしで伸ばす主な部位
イラストレーター=さとうりさ

なぜ、下半身中心なのか。理由は、人間の体の約70%の筋肉が、下半身に集まっているから。なおかつ大きな筋肉と、太い血管も多くあります。

筋肉を「伸ばす、ゆるめる」の動きで血流を促すのが血管のばしの目的です。そのためには、筋肉が少ない上半身よりも、筋肉が多い下半身を中心に伸ばすほうが効率的に血流を上げることができるのです。

家光素行『科学的に正しい 血圧を下げるストレッチ 血管のばし』(Gakken)
家光素行『科学的に正しい 血圧を下げるストレッチ 血管のばし』(Gakken)

また、血液が脚に溜まりやすいことも、下半身を中心に伸ばす理由です。

心臓から送り出された血液は全身を循環したあと心臓に戻るのですが、血液は重力に引っぱられてしまうため下(脚)から上(心臓)へさかのぼって流れることは得意ではありません。そのため、心臓まで戻りきれず、脚に停滞してしまいます。

夕方になると脚がむくむ人も多いでしょう。これは、血液が脚に溜まってしまうことも要因。血管のばしによって、脚の筋肉と血管に「伸ばす、ゆるめる」の刺激を加えれば、脚に溜まっていた血液が流れ出し、全身の血液循環がよくなります。