外資の「アップ・オア・アウト」の怖さ
また、特に外資系コンサルでは、アップ・オア・アウトがある。これは、いまの自分の職位から上の職位に上がるべき期間が設定されており、その間に成果を上げて上から認められプロモーション(昇進)できなければ、会社を去らねばならないという仕組みである。
わかりやすく言えば「クビ」ということだ。
したがって、外資系コンサルに勤めるコンサルタントは、「早くプロモーションしなければ」という有形無形の圧力を感じながら日々の仕事に臨んでいる。常に上からどう見られているか、評価されているかを意識しているので、心が休まる暇がない。そのような状況なので、体を壊したり、心を病んだりする人も多い。
少し休んでまた復帰できるレベルならばよいが、本格的に病んでしまうと、中長期で仕事ができなくなったり、仕事に復帰できてもかつてのように全力で働けなくなってしまったりする。私の知人でも激務に心を病んでしまい、かつてのように働けなくなった人がいた。コンサルの給料は高く見えても、所詮は短期的なものにすぎない。病気になって長期間影響を引きずると全く割に合わない。
短時間に複雑で難しい仕事をするために
こう言うと、いまはコンサルもホワイト化しているのでは? と言う人もいるかもしれない。確かにそうだ。かつてに比べると、コンサルの労働環境は随分と改善された。それでも、私は本質的にコンサルがホワイト化することはないと考える。なぜなら、コンサルのブラック性はビジネスモデルに起因するものだからだ。
コンサルの仕事は前述の通り、複雑で難しい。しかもそれを短時間でやらされる。普通の人間だったら、やりたくないし、できない。そして、それをやらされるのがコンサルタントだ。複雑で難しく、しかも短期間でこなさねばならない仕事。それができるのは地頭が良く、長時間労働にもプレッシャーにも強い、優秀でタフな若者だ。
ただし、優秀でタフな若者もそんな大変な仕事を簡単にはできない。だから、コンサル会社はコンサルタントに圧力をかけまくる。具体的には、プロフェッショナル・マインドの布教で洗脳し、高い給料やエリート意識を与えて飴とし、「常に評価されている」という心理的圧迫を与えて鞭とし、強引にでもアウトプットを出させる。

