生活費切り詰め、まずは交際費カット

当然ながら生活費を切り詰めて生活せざるを得ない。削りやすいのが交際費だ。総務省の調査によると、34歳以下の単身勤労者世帯は収入に占める交際費の割合はコロナ禍前の2019年の2.2%から25年には1.3%に低下している。35~59歳が2.1%から2.6%に上昇しているのと対照的だ。

インフレが長引くなかで友人・知人との会食の機会を極力絞り込むことを「フレンドフレーション」と呼ぶそうだ。「友達(Friend)」とインフレーションを組み合わせた海外発の造語であるが、中には「飲み会で6000円払うなら1人でおいしいご飯を食べるほうが、価値がある」(30代女性会社員)といった声もある(「日本経済新聞オンライン」2026年3月27日)。

物価高のなかで友人と疎遠になる若者の「フレフレ」が日本でも進みつつあるが、この現象による友人・知人関係の希薄化は孤独を生みやすい。

カネがないから孤立する

内閣府の「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査結果(2024年)」によると、孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した人の割合は、20~29歳が最も高く7.4%、次いで30~39歳の6.0%となっている。

いわば若者の生活苦が孤独・孤立感を深めているといえるだろう。そして孤独・孤立感の高まりはSNS上での暴走発言に象徴されるように社会を不安定化させる。また、少子化も加速させる。

国立社会保障・人口問題研究所が9月11日に公表した「2025年社会保障・人口問題基本調査」によると、18~34歳の未婚者のうち「一生結婚するつもりはない」と答えた男性は24.5%、女性は21.5%で調査開始以来2割を超えた。

さらに、未婚者の1年以内に結婚する場合の障害では、「結婚資金」を挙げた男性が34.5%、女性が31.4%と最も多く、次いで「住居」(男性20.6%、女性16.8%)だった。

ここにも低賃金での生活を余儀なくされる実態がくっきりと表れている。若者の低い賃金がもたらす影響は生活苦だけではなく、この国の社会の未来も蝕んでいる。

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