運用は現場任せ、1年で利用者8倍に
画像生成で作った親しみやすいアイコンや、最初から用意された質問例も、「使ってみよう」の心理的ハードルを下げる工夫でした。
圧倒的な物量で展開した説明会、現場から自発的に生まれたAIアシスタント、口コミの連鎖。これらの好循環によって、新しいAIサービスに切り替えた時点で1000人程度だった利用者は、約8000人(2026年5月時点)へと約1年で8倍に拡大していきました。
ここで、業務部門とDX経営推進室の独特な役割区分についても触れておきます。同室は説明会やハンズオンセミナーは精力的に行う一方で、各部門が使うAIアシスタントを自分たちで作り続けることはしていません。
「サンプルとして、最初にひとつか2つのアシスタントをこちらで作ることはあります。けれど、それ以降のデータ投入やプロンプトの調整、追加のアシスタント作成は、現場側にお願いしています。私たちは『実現方法の提供』にとどめる。相談部門が自分たちでアシスタントを作り、運用できる市民開発の文化を理想としているんです」(中村氏)
DX部門が手取り足取り作って配るのではなく、最初の呼び水だけを用意し、あとは現場が自走する。この線引きが、8000人規模への広がりを生んだ土台になったのです。
検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます



