「公正性を担保する制度」があるかないか

宝くじを発売できるのは、都道府県と指定都市である。地方自治体が総務大臣の許可を得て発売し、発売等の業務を銀行などに委託する仕組みになっている。さらに当選金の総額についても、法律上「発売総額の5割以下」という枠が設けられている。ロトも同じ制度だ。つまり宝くじやロトは、販売主体、発売手続、当選金、抽選方法などについて、あらかじめ公的な枠組みが置かれているのだ。

宝くじ売り場の看板
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カジノについても、日本ではIR整備法に基づくカジノ管理委員会が設置され、事業免許、ゲームのルールやオッズ、機器、監視体制、内部管理、監査、依存防止対策まで細かな規制が設けられている。

パチンコやパチスロの遊技機についても、著しく射幸心をそそるおそれのある機械を排除するための技術基準があり、型式試験や公安委員会による検定の仕組みが存在する。いずれも、それぞれの形態に応じた「公正性を担保する制度」があるということだ。

スマホゲームの「ガチャ」にもメス

さらに近い例として、スマートフォンゲームの「ガチャ」がある。かつてオンラインゲームでは、特定のアイテムを複数そろえることで別の希少アイテムが得られる「コンプガチャ」が大きな社会問題となった。

消費者庁は2012年、これが景品表示法上禁止されている「カード合わせ」に当たり得るとの考え方を明確にした。この方式には消費者を確率について錯覚させる欺瞞性があり、射幸心をあおる効果があるとの解釈だ。

その後、ゲーム業界でも自主ルール作りが進んだ。コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、有料ガチャについて取得できるすべてのアイテムと提供割合、つまり確率を表示することを原則とするガイドラインを設けている。未成年者の課金についても自主規制が整備されている。

このように、新たなサービスが急成長すれば、既存法だけでは対応しにくい問題が表面化することがある。そこで行政による法解釈が示され、業界側でも自主ルールが形成されていく。オンラインオリパを含む現在のオンライン抽選サービスも、同じような段階に来ているのかもしれない。

ここまで見れば、今回の問題を「オリパに大金を使った人が損をした」という話だけで捉えるのは適切ではないことが分かるだろう。

そもそも、スマートフォンから短時間で何度も購入でき、高額な当たりへの期待によって利用を繰り返しやすいオンラインサービスが急成長する中で、その仕組みに見合った消費者保護が追いついているのか、という問題がある。実際、「オンラインオリパの抽選が本当に公正なのか」を、日常的にチェックしているのは誰なのだろうか。